ゴミバコ

本や音楽のレビューがあるかもしれません。別に通とかじゃないです。

一人交換日記/永田カビ

拝啓。未来の私は、誰かに愛されてますか?

話題作『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』の永田カビが、過去と未来の永田カビに向けて綴る、親との確執、初めての一人暮らし、愛のこと、そしてその後の生活――。セキララエッセイコミック!

前から気になっていてついに購入しました。ぶっちゃけると期待ほどではなかったかなあ。

一人で交換日記をするというのは面白いと思いますし、濃いめの内容をポップな絵柄でというギャップもそこそこ好きですが、なんか違う感じがしました。それは僕が恵まれた環境にあってこんな複雑な感情を抱いたことがないだけかもしれませんが。いやでも実際わかるところもあるぞ。

多分ですけど、こういう感情はノンフィクションではなくフィクションにしてほしかったんですよね。心にある負の感情を絵を使って細々説明されてしまうとなんか冷めてしまうというか…。

うーん?ってなったのは母親からのメールで「私、家とおばあちゃんとお父さんの事でいっぱいであんたの気持ち大事にできなくてごめん メールだとニュアンスが伝わらないので会って話しましょう」の後に「28年間会っててだめだったのに何をいまさら!会えば伝わると思ってんのか!?」ってところ。母親の今までの言動からするとこの言葉はものすごい進歩?だと思うんですよね…なのに主人公はあんまりよくとらえていない。自分もそうですが、病んでるときはなぜか優しい言葉は無視して、自分を傷つける言葉だけを受け止めてしまうんですよね。それがなんか鼻についてしまったというか…うーんこの感情はなんだ?