うそつき/吉澤嘉代子
吉澤さんの曲はたくさん好きなのあるんですが、今日はなんとなくこれを紹介します。
曲調はちょっと古風ですよね。使っている楽器もそうなんだけど、出だしのストリングスのメロディとか、昭和のポップスっぽいというか、何系って言えばいいの?ユーミン系?歌声も裏返しを使って、独特の昭和感を出しています。専門的な言葉があったけど忘れてしまいました。
軽く聞き流してしまうと「よくまとまった古風な感じのポップス」で終わってしまうんですが、歌詞をしっかり聞いていただきたい。
2番終わりまでは「あ~なんか禁断の愛に手を出してしまったのかな~」と、まあわかる感じです。綺麗な日本語で綴られていますが、「今までにない」という感じではありません。
が、2番が終わると「許されないのなら いっそあなたの恋人に 抱かれたいと思った」。
この歌詞が聞こえた瞬間にそれまでの歌詞をもう一度リピートしたくなるはず。え、え、え、禁断ってそういうこと!?
吉澤さんは曲作りの際に「別の主人公になりきること」と「滑稽さ」を大切にしているとのこと。この歌がレズビアンを題材にしたかはわかりませんが、結局私達はこの歌詞にひっかかってしまい、うまい具合に「滑稽さ」の罠にはまってしまうわけですね。