ゴミバコ

本や音楽のレビューがあるかもしれません。別に通とかじゃないです。

染まるよ/チャットモンチー

煙草の匂い、皆が言うほど嫌いじゃないです。っていうか結構好きです。煙草にまつわる歌シリーズでもやろうかな。

この歌はなんといっても出だしの歌詞がたまらんです。「歩き慣れてない夜道をふらりと歩きたくなって蛍光灯に照らされたらここだけ無理してるみたいだ」「大人だから一度くらい煙草を吸ってみたくなって月明かりに照らされたら悪い事してるみたいだ」

やるせない気持ちの時に夜道を歩くのはまあわかるんです。でも「ここだけ無理してるみたいだ」「悪いことしてるみたいだ」ってすごい表現だと思うんです。言葉自体は可愛いのに、何とも言えない微妙な感情を表現している。とぼとぼ夜道を歩いているのだけでも十分絵になるのに、投げやりになって、ちょっとすさんだことをしているが、それが無理矢理やっていることに自分が気づいているというのは、なんだかとてもリアルでヒリヒリします。

他の歌詞も「ぷかぷかぷか」とか、結構可愛い言葉が使われているのに、「でも もういらない」(ここのメロディも好き)とかいちいち心に刺さる。シンプルな言葉だから余計に刺さる。

可愛らしい言葉遣いなのに大人の雰囲気を感じる不思議な歌です。